ALL

小児急性リンパ性白血病=ALL (acute lymphoid leukemia) になった。現在(2013年)では、治療の結果、8割程度の子供が5年以上生存している。

さらに、染色体検査を行ったところ、息子の白血病細胞は低二倍体というタイプだった。染色体が23対で合計46本あるのが正常なのに、この場合少ない種類しかなくてそれが倍数あったりするので、一見、染色体の本数が多すぎる。治療方法として造血幹細胞移植が推奨される。

90年代からのデータ139人の小児患者の調査を行った結果、低二倍体のタイプは治療後の成績が悪く8年生存率とイベントフリー率が49.8+-4.2%と38.5+-4.4%だっという報告だ。つまり、6割が再発するということか?統計的な有意性は私には分からないが、日本の移植ガイドラインでは、このタイプは移植が推奨されるようになったそうである。原論文はBloodに出ている

2007 110: 1112-1115 Prepublished online May 1, 2007;
doi:10.1182/blood-2006-07-038299
Outcome of treatment in children with hypodiploid acute lymphoblastic leukemia
James B. Nachman, Nyla A. Heerema, Harland Sather, Bruce Camitta, Erik Forestier, Christine J. Harrison, Nicole Dastugue, Martin Schrappe, Ching-Hon Pui, Giuseppe Basso, Lewis B. Silverman and Gritta E. Janka-Schaub

疫学的な分析であり、なぜ、そうなるのか?と理由は分かっていないようだ。私個人の想像であるが、染色体が少ないということは、そこにあったかもしれないガン抑制因子が欠如している、ということかもしれない。発ガンは多段階を経て生じるのだろうが、それが止められないから、罹患しているわけだ。

息子は2014年1月15日に末梢血造血幹細胞移植を受けた。本日は、Day56である。