2014-01-01から1年間の記事一覧

移植前(14年1月)

もう治っちゃったのかな、と思うほど僕は元気になっていた。病院の中を駆け回ったり、他の子とゲームに興じていた。いよいよ造血幹細胞移植が近づいてきた。 放射線に弱い臓器を守るために身体計測をした。照射の仕方を調節するためらしい。 移植の一週間前…

外来検診と猛暑

久々に外来に行ってきた。今回は珍しくお父さんとお母さんが両方付き添い。 特に異常はない。ただ、肝臓の数値(何を意味するのか不明)が高くて、しばらく薬を飲みつづけましょう、と言われた。お父さんが、なんなのですか?と聞いたら、お医者さんから「前…

夏休み、始まる

夏休みが始まった。 去年の今頃は病院に入院中だった。せっかく捕まえたカブトムシもお父さんが森に逃しに行った。今年は違う。いや、元通り。プールで泳いだ(日焼けに気をつけながら)。疲れた。夏休みの宿題、面倒くさいな。 早く、おばあちゃんのいる田…

1ヶ月ぶりの検診

7月入ってすぐ、1ヶ月ぶりの検診に行ってきた。プールに入ってよいか、おばあちゃんの家に夏休みに行くときの注意、まだお刺身を食べられないの?とかをお医者さんに聞いた。プールOK、長距離の旅行は休み休み、お刺身はやっぱり移植後1年経ってからにしよう…

発熱、内臓機能、など

父; 化学療法では、いわば毒物を体に注入して、その後、薬物と癌細胞などが適切に排出される必要がある。詳しいことは分からないが、子供の内臓にかなりの負担を強いるものらしい。大人では耐えられないような大量投与だと、噂に聞く。幸い、息子の血液検査…

病院のご飯

ちゃんと三食、ご飯が出てくる。おまけにおやつも。 だけど、治療中はぜんぜん食欲がわかない。濃い味の匂いを嗅いだだけで、おえーってなってしまう。 始めは、ソウメンをお願いした。ソウメンなら食べられるから。ソウメンばっかり。次はふりかけを特別に…

抗がん剤治療の毎日

2013年10月11月12月 基本的に3週間くらいを1セットの抗がん剤治療をして、少しお休みして、 の繰り返し。お母さんは一日も欠かさずに、付き添いに来てくれる。院内学校もある。 週末は調子が良ければ帰宅できるけれど、点滴がつながっているとダメ。このチ…

造血幹細胞移植ドナー

僕には低二倍体という染色体異常があるので、造血幹細胞移植をする治療計画になった。 白血球のタイプHLAは、3つの因子で特徴付けられて、それがセットになって一つの染色体に乗っている。染色体は一対あるので、3つの因子のそれぞれに遺伝子が二つある。一…

お母さんが帰るとき

病気の治療は、基本、抗がん剤を計画どおりに飲むこと。とても変な匂いのするものや、気分が悪くなるものがある。とても辛い。吐くこともある。 そして、もっとも辛いことの一つが、骨髄注射だ。髄液系統に白血病細胞が入って行かないように、抗がん剤を直接…

2013年9月

父;ネットで検索すると、白血病の子供を持った親の記事がヒットする。詳細な記録に胸が傷む。自分はそのような記事を書く習慣が全然ない。日常が呆然と過ぎていく。子供が一時帰宅した。白血球(好中球)の回復のスピードが期待よりもやや遅いらしい。骨髄…

一時帰宅

2013年8月の夏休みも終わるころ、僕は外泊を許された! これまで、同じ部屋の友達が外泊を度々しているのがとっても羨ましかった。最初の治療が一段落して、ぼくも一回帰宅して良いことになったんだ。1ヶ月以上病院にいた。なんの前触れもなく突然病院に閉じ…

2013年8月

ぼくは頻繁な点滴や輸血のために心臓に近い血管にカテーテルを挿入された。点滴をつながれると、自由を剥奪された気持ちが襲ってくる。囚われの身。窓の外を歩くおじさんさえ、羨ましい。 そう、僕は、4人部屋に入った。そこには小学生の友達がいて、一緒に…

最初の対応

思い出しながら書いてみる。 入院して検査の次にまずやったことは、輸血。役立たずの白血球もどきで血液が満たされていて、酸素を運んだり出血を止めたりできないから。ダルさや、あざ、鼻血の原因は、血液が本来のお仕事をできていないからだった。 親に許…

久々のプール

退院後の大冒険。2014・6・10 今日は友達と、市民プールに行ったよ。去年ほどには体力が回復していないから、全然思うようには泳げなかったけれど、全部で100mは泳いだと思うよ。気持ちよかった。少しずつ、普通に戻っていくんだ。

入院、カテーテル挿入、それから

去年、初夏のころに僕は白血病と診断されて、突然入院した。 普通に暮らして、普通に学校に行っていたのに、ダルくて検査を受けたら、即入院だって。信じられない。これからどうなってしまうのか、ぼく。母さん、お願いだから僕をおうちに連れて帰ってよ。こ…

学校公開

今日は学校公開の日。僕にもちゃんと役割を作ってくれた。感謝。 父さんも出勤時間を遅らせて、学校を見にきてくれた。たのしい。 明日は土曜日。はりきりすぎたので、ちょっと休憩しよう。

退院

2014年5月13日 僕は、およそ10ヶ月の入院を終え、退院した。今日からは毎日24時間、自宅にいることができる。好きなときに、外に出かけ、歩くことができる。 毎日、薬を少し飲まないといけないのだけれど、それは大丈夫。自己管理できる。 僕は、今日、自由…

移植後の外泊

3月14日に、移植後初めての外泊が認められた。外泊の効果は絶大。明らかに子供が元気になった。病は気から、という言葉どおり。免疫抑制剤や他の投薬も徐々に減っているとはいえ。 まず、食欲が出た。そして遊びやお手伝いを通して体を動かす。寝る。 今週末…

ALL

小児急性リンパ性白血病=ALL (acute lymphoid leukemia) になった。現在(2013年)では、治療の結果、8割程度の子供が5年以上生存している。 さらに、染色体検査を行ったところ、息子の白血病細胞は低二倍体というタイプだった。染色体が23対で合計46本ある…

診断下る

ある日、小学生の息子が急性白血病と診断されました。 先月から、サッカーでの動きが鈍い、と指摘され回りから厳しい風当たりを受けていました。そのころ気温も異常に高かったので、夏バテかなと思っていました。 近くの山にカブトムシを探しに行きました。…