院内学級

2月17日の朝日新聞の夕刊に、千葉県成田市の日赤病院にある院内学級の記事があった。

 

長期入院する子供といえば、白血病が典型的なのだろうか、あるいは再生不良貧血か。私の子供がALLで入院したところにも、院内学級があって、毎朝迎えにきてくれる先生たちと一緒に子どもたちは「学校」に登校していた。骨髄検査やほかの治療があったり、きつい抗癌剤の服用しているときはベッドサイド授業もやってくれる。学校が嫌いな子供はいない。私の子も入院中に「欠席なし」で院内学校に通ったことを、自ら誇りに思っているらしいことを前に本人から聞いた。

 

朝日新聞の記事を「お前の後輩たちが載っているよ」と息子に渡すと、読んだのか読まなかったのか、しばらく手にとってすぐに返して寄越した。余計なお世話をする父親に嫌気が差したのかもしれない。でも、今の私はこういう記事をみると(昔とは違って)胸が締め付けられる。記事の調子は、院内学級で子どもたちがのびのび勉強して活躍しているよ、というほのぼのな雰囲気なのだが、その背後には、子供たちや家族の抱える不安や寂しさや痛み、不快感、、、いっぱいある。その落差にちょっと複雑な感情も起きる。

でも、記事を伝えてくれること自体はやはり有難いと思う。

世の中、こういう境遇で生きるものもいる。突然変異が進化の源なら、一定の確率で病む者が有る。でも、強く生きたい。生きてほしい。